グローバルネットワーク時代の「知恵者」とは、闇雲にあれこれ断片的な知識を抱え込んでいる人ではなく、自分が何をどこまで理解しているか、どこから先は分かっていないか、きちんと知っている人だと思います。
これは、有名なソクラテスの「無知の知」に通じるところがありますね。無知の知という言葉自体は、古代ギリシャ、デルポイの神殿に掲げられていた言葉だそうで、ソクラテス自身は「私は、自分がいかに物事を知らないか、ということだけを知っている」という意味合いのことを述べているらしい。
何にしろ、何を知っており、何を知らないかという、自分自身のケジメが重要です。
このソクラテスという人は、実は自分自身で1文字も本を書き残すことがありませんでした。今日に伝わるソクラテスの哲学は、大半が、弟子のプラトンが書き残した対話篇などに記されているものです。
このプラトンという人は「アカデメイア」という教育機関を作ったことでも知られています。アカデミー、つまり大学の原点ですね。
古代ギリシャで神託が下された「デルポイの神殿」の門には「汝自身を知れ」という言葉が掲げられていたようですが、プラトンの「アカデメイア」の門には、「幾何学を知らざるものはこの門をくぐるべからず」と書いてあったと伝えられます。
これを「幾何学というお勉強を<知っている>人だけ、この門をくぐってよい」と読むと、ダメなんですね。大きな誤読になってしまいます。
そうじゃなくて、「自分が何か知っている、なんて物知り面の人は、ここではお呼びではないんです。与えられた条件を、一つひとつ真に受けて、きれいに整合した論理を考えることができる人だけ、アカデミーの世界に入ってきてください。そして議論しましょう」と書いてある、と読む必要がある。
グローバルネットワーク、高度に情報化された21世紀の日本社会でも、全く同じことが言えると思います。
断片的な物知りや、特に知ったかぶりして、分からないだろうと高をくくるような人間はお呼びではない。
そのつど改めて、自分は実は何も知らない、というソクラテスの前提に立って、バカ正直に見えるかもしれないけれど、一つひとつ確かなことを積み上げていく人に、時代の門戸は開放されている。
とりわけ若い人たちには、わけ知り顔のロートルが経験を振り回して言うアレコレに萎縮しなくていい。
そうでなくてもうつむきがちになりやすい時代です。顔を上げ、光を見ながら、そのつど真摯にバカになって考える人にこそ運命の女神は微笑む、と腹から得心したうえで、堂々と王道を歩いてもらいたいと思うのです。
混迷の時代に、「知らない」ことは効用だらけ 頭が良くなりたければ、バカになりなさい
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Author:たくあんまりさ
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